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●学習院大学進学
●18歳、大学一年のとき母をはじめ周囲のすすめもあり、俳優を目指したことがあった。俳優を両親に持つ家庭に生まれ、育った人としては当然の成り行きなのであろうが、父親の無念さを思うと、やはりあとを継ぐべきだろうという考えに行き着いたのであった。
●「生半可な気持ちではできないよ」とクギをひとつさすと、母親は早速手回しよく芸能界デビューに備えてジャズダンス、ジャスピアノ、日舞、ボイストレーニングなどの稽古を用意してくれた。当時は週に10箇所くらいの習い事に通っていた。
しかし、一方では「自分父親のような大きな俳優にはなれない」という気持ちがいつもあった。「あれが田宮二郎の息子だよ」と言われているようで落ち着かない。実際にはその重圧はもっと大きかった。結局、稽古は長続きしなかった。
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