4月21日 (土) Yesterday Once More - The Carpenters
僕が教える高校の生徒用に、少しこの場所を使おうと思います。
僕は英語は好きでしたが、決して勉強を始めた中学1年生のときから良く理解していたわけではなく、 むしろ落ちこぼれの一員でした。 学習院は初等科の5年生から英語の授業がありましたが、 アルファベットが導入された時点で、英語の綴りとローマ字の使い方の区別がつかず、 「柴田英光」という名前を「Hedametu Shebuta」とテストに書いたことを 今でも最近あったことのように思い出します。 「ひ」はhe(彼は)ではないのか、「み」は「me(私を)」ではないのか、 なぜ「し」は「she(彼女は)」ではないのか、まったく分かりませんでした。
多少の英語は話せても、文字が入ると興味がなくなる。 学校の英語の成績は「A・B・C」の三段階でつけられていたのですが、 僕はその枠を飛び越え「C-(マイナス)」 父親はその成績を見て大激怒。 毎晩午前2時ごろまで、鉄拳交じりの勉強の日々が続きました。
そのお陰で少し成績は上がり、なんとか「B」が取れました。 でも中学に入って文法が始まると、成績はまた急降下。 僕はクラスで下から2番の成績で、学校から部活の制限を食らうほどでした。
中学2年のときに、まったく英語が分からないままアメリカにホームステイをすることになりました。 最悪の日々が続きました。 が、向こうでの生活は朝早く起きて活動をし、夜は早寝というものでした。 海が近く、毎日のように遊びに行きました。 大量の夏休みの宿題をこなしながらしっかり遊ぶためには、 早起きして午前中に宿題に取り掛かり、午後からは一生懸命に遊ぶ。 朝は6時に起きて夜は9時には寝る、という習慣が身につきました。
1ヶ月間のステイでしたが、終わりの頃にはなんとか英語が聞き取れて会話が成立するようになりました。 苦しかった英語の勉強は、人と会話するためのツールであると理解したことで苦ではなくなっていました。 そのことが勉強に対する気づきになり、効果は全教科に波及。 中2の2学期の成績は、いきなりクラスで10番以内、学年で150人抜きという結果に表れました。
さて、僕はどのクラスでも言っていますが、僕の英語の基本は音楽です。 高校時代は洋楽三昧、そのときに耳にしたフレーズを頼りに試験を解くといった感じでした。 もちろん試験範囲の勉強はした上でのことですが(笑) だから、みなさんを教えるときでも、とっさに英文の用例を出さなければいけないときは 当時聞いた曲のフレーズを使って解説することが多いのです(苦笑)
さて、僕がよく聞いた音楽の中から1曲紹介しようと思います。 カーペンターズの「イエスタディ・ワンスモア」です。
http://www.youtube.com/watch?v=G5NZI8NmBLA
このシリーズの最初にこの曲を紹介する理由は、曲のテンポがゆったりとしており聞きやすく、 またフレーズのほとんどが文章(節)による構成になっていて理解しやすいからです。 そして、有用な文法が多いのです。 ざっと挙げてみましょうか。
・ 過去の習慣を表すwould ・ 分詞構文の継続用法 ・ 使役動詞 ・ 間接疑問文 ・ 関係代名詞 ・ 不定詞 ・ 関係副詞 ・ 動名詞(主格) ・ 分詞の形容詞的用法(過去分詞) ・ 現在完了(完了・結果) ・ 強調構文 ・ Be動詞に準ずる動詞・seem ・ 不定代名詞・some
つまり、これらの文法の知識を蓄えていない人はこの1曲で馴染むことが出来ますし、 理解している人でも、フレーズを口ずさむことで自分のものにすることが出来るのです。
まずは曲をよく聞いてみましょう。 最初は文法のことなど忘れて、曲の世界に入ってみましょう。 曲のテンポが取れるようになったら、恥ずかしがらずに歌ってみましょう。 曲に対する興味をしっかり持ったら、今度は文章の形(S+V)を取ってみます。 そして、そこから細部に入りましょう。
英語は人と人をつなぐツールです。 君たちと僕をつなぐものは日本語というツールです。 だからまずは声を出しましょう。 音読をしっかりしましょう。 参考書を引いても分からない文法があれば、遠慮なく僕のところに質問を持って来てください。
YESTERDAY ONCE MORE THE CARPENTERS
When I was young, I'd listen to the radio, (過去の習慣を表すwould) waiting for my favorite songs. (分詞構文の継続用法) When they played, I'd sing along. It made me smile. (使役動詞・make)
Those were such happy times, and not so long ago. How I wondered where they’d gone. (間接疑問文) But they’re back again just like a long lost friend, all the songs I loved so well. (主語theyの内容はこの部分)
Every sha-la-la-la, every whoa-oh-oh still shines. (3単現) Every shing-a-ling-a-ling that they’re startin’to sing’s so fine. (不定詞・名詞的用法)
When they get to the part where he’s breakin’ her heart, (関係副詞) It can really make me cry just like before. It's Yesterday once more.
Lookin’ back on how it was in years gone by and the good times that I had (動名詞・分詞の形容詞的用法) makes today seem rather sad. So much has changed. (現在完了)
It was songs of love that I would sing to then, (強調構文) and I'd memorize each word. Those old melodies still sound so good to me, (Be動詞に準ずる動詞・seem) as they melt the years away.
Every sha-la-la-la, every whoa-oh-oh still shines. Every shing-a-ling-a-ling that they’re startin’to sing's so fine.
All my best memories come back clearly to me. Some can really make me cry just like before. (不定代名詞) it's Yesterday once more.
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2007/4 |
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