三行社説 2007. 8
8月20日 (月)  相撲を巡る不透明な世界


みなさんは一連の朝青龍の出来事をどうご覧になられていますか?


朝青龍自身に問題がたくさんあることはよく分かっています。
仮病でなく本当に腰を疲労骨折してモンゴルに戻ってのだとしても、
サッカーの親善試合であれほどのハードな動きを外部に見せてしまう彼は
横綱としての立場をまったく理解していないのでしょう。
たとえそれがモンゴル政府からの要請であったとしても、
体調が著しく悪いから帰国したというのであれば、やるべきではなかったでしょう。


そうした大人としての分別のなさということが数々出てしまうところに
朝青龍は幼稚な横綱に見えてしまっているように思います。


僕はあまり朝青龍関に興味がないので、彼が母国でどんな商売をしていようがあまり興味がありません。
しかし、この問題を巡って見えてくる利権の構図や相撲協会のふがいなさには正直閉口しています。
巡業を取りやめる原因となった腰やひじに関する意思からの情報は皆無である一方で、精神科医でもない人たちが朝青龍の診察を行い、横綱をかばう所見をマスコミに喋ったりして。
こうしたことが起きるたびに、裏ではどんな力が働いているのか末恐ろしく感じます。


また、一時は横綱に対し非常に厳しい態度を保ってきた相撲協会が
この期に及んで横綱がモンゴルにて静養することを認めるような形に態度を軟化させていることにも
ため息が出る思いです。
何があったのでしょう。
どこからどんな「圧力」がかかっているのでしょうか。
北の海理事長は会見を開き、国技である相撲とは何なのであるか、
横綱が果たすべきこととは何なのか、はっきり示すべきだと思います。


協会が「国技」という二文字にこだわるのであれば、なにに対しても甘さは排除すべきでしょう。
静養のためにモンゴルへの帰国を許すにしても、当初の発言どおりに横綱の資格を剥奪すべきだと思います。
朝青龍の相撲には他の追随を許さないまでの強さがあります。
彼が真の横綱となり、彼だけでなく相撲界までもが国民の関心を勝ち取るためには、
角界の恥と思っているようなことをあえて行ったほうが吉と出るような気がします。


不透明かつナアナアな態度ほど世論を冷やすことはありません。


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