三行社説 2005. 8
8月28日 (日)  自民党の戦法


次の総選挙に向けての自民党のやり口はうまいと思う。
反小泉を掲げた自民党員に対し送りこんだ「刺客」という切り口。
自民党に対してではなく「小泉政権」に対し純化を進める党上層部の考え方は
視聴率が取れるという今のマスコミの利害と合致。
政権転覆の好機到来と息巻いていた民主党への国民の関心を
ねじ伏せる形で事体は動いている。
選挙区の情報はまず反小泉を掲げる自民非公認候補者に対し
どんな刺客が送られたかという話でスタートし
ついでにこの選挙区には民主党公認の候補者もいるというように
民主党は二の次にされてしまっている。
この主の報道スタイルは無党派層に相当大きな影響力を持つと思う。

それにしても自民党はいろいろなコマを持っているものだ。
女性を商品化しているようであまり好きな戦法ではないが
奇抜な抜擢方法は人目を引く。
民主党がもっとマスコミの脚光を浴びるためには
民主党こそがこういうやり方を率先すべきだったのではないだろうか。
アリものの政策重視路線は、こうした選挙運動の展開になると
弱いような気がして残念だ。
まぁ結果はどう出るか、今の時点ではまったく想像もつかないが。


8月8日 (月)  郵政解散

「これは郵政解散です」
と語調強く言い放った前内閣総理大臣。
郵政民営化よりも国民が大事だと思うことは
たくさんあるだろうに、こんな言葉を使って解散という強権を行使することは
許されるのだろうかと思います。
自分の意見が通らないから民意を問うために解散する、
造反者には自民党公認を与えない。
何か時代錯誤も甚だしい印象を覚えます。
数ヶ月の国会はこの件にほぼかかりきりでした。
結果見えたことは、自民党分裂、内部のドロドロ、
自殺者まで出るほどの苦渋の決断を強いさせたことだったように思います。

100歩譲って、国会がこの件だけを扱ってもいいですよ?
でも建設的な対話を与野党と組めたかと言えば
それは非常に疑問です。
僕は小泉元首相の国会での言論、スタイルといったものを
心地よく見てはいませんでした。
用意された原稿をそのまま読み、
反論するとすれば異論を唱える議員の揚げ足を取り、党を揶揄する。
クール・ビズも趣旨は理解できるが、国民ひとりひとりが「小さな政府であれ」と言うのであれば
海外の賓客を迎えるのと同じように、あなたがた政治家を選んだ国民に対し話しかける機会には
暑かろうとスーツとネクタイで臨むべきではないのかと常々思っていました。
国会でのにこやかな表情とオペラ鑑賞の時のにやけた顔が
どうしても頭に浮かんでしまい、
記者会見でスーツを着て神妙な顔つきで国民に話しかけても
どう受け止めていいのか分かりません。

頭にくるのは、この解散によって多くの法案や議員立法が廃案になるということです。
障害者自立支援法案、電波法・放送法改正案など
もう一歩で可決されるところにあった法案は振り出しへ。
1学級の人数枠を少人数に減らす権限を各公立小中学校に委ねるとする
文科省が打ち出した画期的な法案も廃案に。
少なくとも先2ヶ月は政治の空白が生じるわけで
この無政府状態の中、時の進みとともにわれわれの生活での問題が増えていくことを考えると
閣僚総辞職こそが取るべき道だったとつくづく思います。

しかし。。。どこの党に投票すればいいのだろう。。


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